2012年1月13日金曜日

看護師が2病院提訴! 「HIV感染で退職強要」・・




HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染の検査をした病院が、

感染を無断で勤務先の病院に伝え退職を余儀なくされたとして、

九州の20代の看護師が両病院を経営する2法人を相手に、

慰謝料など計約1100万円の損害賠償を求める訴訟を

起こしました。


厚生労働省が都道府県に出したガイドラインは、

医療現場を含めた職場でHIV感染が就業禁止の理由に

ならないと定めています。

原告弁護士や専門家によると、医療従事者である看護師が

HIV感染と退職を巡って提訴するのは初めてという事です。



提訴は11日付。訴状によると、看護師は九州の総合病院に

勤めていた昨年6月、目に異常を感じ複数の病院を受診。

その後勤務先の総合病院にかかり、8月、紹介された

大学病院での診察でHIV感染の可能性が浮上し、

検査で陽性と判明したとの事です。


看護師はHIV治療薬の副作用による体調不良などで

一時的に病欠したが、大学病院の医師から「注射などで

自分を刺して患者を刺すことはあり得ず、

あったとしても感染させるリスクは小さいので

上司に報告する必要もない。

看護師を続けることは可能」と言われ、

出勤したそうですが・・・


しかし、勤務先の病院幹部らから「HIVが陽性という

報告を受けた。患者への感染リスクがあるので休んでください」

「業務規定では90日以上休むと退職扱いになる」などと言われ、

大学病院から勤務先に感染の事実が伝わっていることを

知ったそうです。


看護師は休職し、11月末、病院を退職しました。

看護師は「診療情報が患者の同意なく別の病院に伝わったのは

医師の守秘義務に反する」と主張して提訴。




 ◇HIV

 ヒトの免疫細胞を壊すウイルスで、進行すると
 エイズ(後天性免疫不全症候群)を発症する。

 90年代前半までは感染すると死に至る「不治の病」と
 言われたが、抗HIV薬の開発や治療法の進歩で死亡率は減少。
 
 エイズの発症を防ぐことができるようになり、
 厚生労働省は「コントロール可能な慢性疾患」と位置づけている。




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